葉酸サプリは飲まない方がいい?
葉酸は妊娠前から授乳期に至るまで、女性にとっても赤ちゃんにとっても非常に重要な栄養素です。しかし、なぜ「葉酸サプリは飲まない方がいい」と言われているのでしょうか。
葉酸過敏症を引き起こす可能性
葉酸過敏症とは、葉酸を摂り過ぎたことによって引き起こされるアレルギー反応の一種で、かゆみやじんましん、発熱などの症状を起こします。妊婦は葉酸を積極的に摂取する必要がある一方で、過剰摂取は葉酸過敏症を引き起こす可能性があることが報告されています。
また、亜鉛の吸収阻害を起こす可能性があり、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見を遅らせる可能性があるとされています。
食事から葉酸を過剰摂取しても問題ない
日本人の食事摂取基準(2020年版)の葉酸の項目では、食事から葉酸を過剰に摂取しても問題がない旨が記載されています。
厚生労働省 日本人の食事摂取基準
厚生労働省が定義する「食事性葉酸」とは、食品中に存在する葉酸をまとめて「食事性葉酸」と呼ぶとされています。つまり食事から葉酸を過剰に摂っても人体には悪影響が認められないということです。
※注意:化学合成された葉酸には副作用などの危険性があります。
妊娠初期には、通常の240μgに加え400μg/1日の葉酸が必要。中期には通常の240μgに加えて240μg、後期から授乳期には通常の240μgに加えて100μgの摂取が必要です。
葉酸を多く含む食品には、ブロッコリーや枝豆、芽キャベツ、ほうれん草などがあります。それぞれの食品で妊娠初期に640ugを摂取するには、ブロッコリーを143g、枝豆では246g、芽キャベツでは290g、ほうれん草では300gもの量が必要です。
しかも葉酸は加熱に弱いため、生で食べることが望ましいとされています。とても食事からだけでは補えない量です。
妊娠に関連して特に気を付けて摂るべき栄養素は葉酸だけではありません。ビタミンB6、ビタミンB12、亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウムなども重要な栄養素です。
葉酸のことだけを考えて食事のバランスを欠いてはせっかくの努力が無駄になってしまいます。
摂るべきは副作用の心配がない葉酸サプリ
葉酸サプリには化学合成された葉酸と、天然の葉酸(食事性葉酸)があります。厚生労働省が示しているように天然葉酸であれば過剰摂取してしまっても副作用などの問題が起きません。
以下は、天然葉酸サプリと化学合成された葉酸サプリの特徴です。
特徴 | 天然葉酸サプリ | 化学合成された葉酸サプリ |
---|---|---|
原料 | 天然の葉酸 | 合成された葉酸 |
製造過程 | 抽出や精製などの自然なプロセス | 化学反応を用いた合成プロセス |
吸収率 | 高い | 低い〜中程度 |
妊娠中・授乳中の摂取 | 安全性が高い | 安全性が低い~中程度 |
副作用 | ほとんどなし | アレルギーや胃腸症状などの副作用が報告されることがある |
価格 | やや高い | 安価 |
推奨される理由 | 吸収率や生体利用率が高く、副作用のリスクが低い | 価格が安い |
天然葉酸サプリは、自然なプロセスで製造されるため、吸収率が高く、安全性が高いことが特徴です。一方、化学合成された葉酸サプリは、コストが低く、製造が容易なため、多くのサプリメントに使用されていますが、吸収率が低く、副作用が報告されることがあるとされています。
しかし、天然葉酸を摂れば安心という訳でもありません。天然葉酸のデメリットとして考えられるのは、原料が食材ですので科学的に合成する葉酸より品質にばらつきが生じます。
また、天然葉酸と謳っている葉酸のほとんどは、天然の原料を使用し化学合成した葉酸であることに注意が必要です。
天然葉酸を選ぶポイント
- 安心できる原料が使用されているか
- 品質が安定しているか
- 医師が推奨しているか
- アレルギーの原因になる成分が含まれないか
- 飲みやすさに問題がないか
以上のポイントで天然葉酸を探してもほとんど見当たりません。
すべての条件に合ったドクターズチョイスの天然葉酸サプリを見つけました。他にあるのかもしれませんが、私が探した葉酸サプリではこれだけでした。